ブレンド技術はワインの品質安定化や高品質化に寄与する技術として知られているが、本邦ではブレンド技術に関する検討例は少ない。
そこで本研究では、‘甲州’を主体とした高品質な山梨県産ブレンド白ワインを開発することを目的に検討を行った。
令和5年度は、令和3年度および令和4年度に試験製造したブレンドワインについて、県内ワイン製造関係者による官能評価を実施した。その結果、‘甲州’と好適な品種として‘デラウェア’(早期収穫)、‘シェンブルガー’、‘ヴィオニエ’が挙げられ、ブレンド比率として‘甲州’:‘その他品種’=70:30 程度の比率が高い評価を得た。
また、以前の検討から、ブレンド後に混濁が発生する課題を解決するため、オリ下げ処理について検討した。
特定のオリ下げ剤を使用することとし、ブレンドワインの清澄化が可能であることを確認した。以上の結果を踏まえ、県内ワイナリー2社にブレンドワインの製造を委託し、高品質なブレンド白ワインの製造に寄与できることを確認した。
ショールーム
投稿日:2024年10月23日
山梨県の新しいブレンド白ワインに関する研究
食品・微生物
山梨県産業技術センター
佐藤 憲亮