本県織物産地は厳しい経営環境のなかで、先染め、ジャカードなどの技術的特長を生かした提案型企業を目指す戦略が求められている。それに対応するため、デジタル技術によるジャカード表現方法について階調変化のスムースさや高精細な分解能を再現する独自技術の開発と市場化支援を行ってきた。今後さらに市場化を推進するため、本研究ではこれまで重点を置いてきたモノクローム画像の再現性の向上から、色彩表現に重点を置いたアプローチにより新たな商品開発を可能とする独自技術の開発を行った。
その結果、これまでに確立した経糸に白または黒、緯糸に三原色の計4色を用いる手法に加え、新たに三原色のほかに経糸が黒のとき白、経糸が白のとき黒を緯糸に加え、緯糸4色とする手法についても、色数と織物組織の最適な組み合わせを選択することで良好な結果が得られることが分かった。
山梨県産業技術センターの研究成果
https://www.pref.yamanashi.jp/yitc/sokuho.html