加工物の精度・粗さは、研削加工中の工具作業面の状態に影響されます。本研究では、偏光カメラを使用して、研削ベルト作業面の砥粒の割れ、脱落、摩耗に関して計測・評価を実施しました。偏光技術は古くからありますが、偏光カメラは近年開発され、4方向の偏光情報を1度の撮影で得られるという特徴からマシンビジョン等に用いられつつあります。
偏光情報より、直線偏光度、偏光角度を求めたり、反射除去画像を生成したりすることができます。実際に反射除去画像を用いて工具作業面上の砥粒の状態を評価し、砥粒の割れが発生した位置の特定に成功しました。また脱落と摩耗の位置も検出できますが、その区別は今後の課題となっています。