山梨県では森林や人との共存を目的に、鹿の計画捕獲を行っている。捕獲された鹿は、一部を除き殆どが山中に遺棄される。
鹿革は古くからある被服材料である。触れてみると、革のなかでは軽く柔らかで、手縫いや家庭用ミシンによる縫製も難しくなく、布とは異なる優れた素材である事が実感できる。そのため本研究でも捕獲鹿革を用いた授業を行い、その使用を促すような活動を進めている。しかしその中で捕獲鹿革が周知されていない事が判明し、まずは「鹿革との出会い」が必要であると感じるようになった。捕獲鹿革の継続的な活用には教育、産業、行政が連携し県外とも結びつく事が重要である。本研究もその一助となることを目指したい。
ショールーム
投稿日:2025年10月22日
捕獲鹿革の継続的活用を目指した研究
地場産業
山梨大学教育学域人間科学系
岡松 恵
