和紙製品の用途拡大と普及を目的として、和紙の耐水・耐摩耗性向上技術の確立を行った。
さらに試作品の開発を行った。
今年度は撥水性付与を目的としたワックスコーティング技術を開発した。
簡便なコーティングのために、コーティング剤としてセルロースナノファイバーの乳化特性を利用したワックス乳化液を調製した。
この乳化液を用いてコーティング、加熱処理した和紙は撥水性を示した。
昨年度までに開発を行ったカルボキシメチルセルロース(CMC)の含浸と、それに続く架橋処理による湿潤・摩擦強度の向上と、今年度開発した撥水性付与処理を組み合わせることで耐水性和紙が得られた。
得られた耐水性和紙を用いて、従来は紙の適用が困難であったスマートフォンケースなどの試作品数点を開発した。
