「シャインマスカット」が普及し、赤色系ブドウでは「サンシャインレッド」が育成されたことから、県内の生産者や市場関係者から、黒色系オリジナル品種の早期育成が強く望まれている。
しかし、品種の開発は交雑から品種登録までに長い年月を要する。
そこで、本研究では各種接ぎ木技術と遺伝子診断技術を用いて、着色に優れるブドウを効率的かつ早期に育成できる方法を検討した。
その結果、交雑した実生の幼苗を台木に緑枝する「幼苗緑枝接ぎ法」を用いると、慣行の緑枝接ぎ法より初結実が1年早くなることが明らかになった。
また、遺伝子診断は幼苗の子葉を用いることにより、早期診断が可能となり着色が優れる交雑実生を効率的に選抜できる。
ショールーム
投稿日:2024年10月23日
ブドウの早期育成に向けた育種手法の確立
地場産業
山梨県果樹試験場
小林 正幸