現状の食料生産システムでは、大量の有機性廃棄物が発生しており、それらは主にコストとエネルギーをかけて焼却処分されている。また、流通過程で生じる食品ロスも極めて多い。我が国は、食料自給率が低く、多くを輸入に頼っているため、食料安全保障の面で不安が生じる。将来、子や孫の世代が十分に食べ物を確保し、安心して暮らせる世の中を残していく責務がある。本研究は、地域に根付く小さな循環を形成することで、流通や加工過程で生じる食品ロスに加えて、現状の食料生産システムから排出される廃棄物を再資源化し、新たな製品へと再生する地域循環型食料生産システムの構築を目指している。