しょうゆの実は、山梨県の旧・芦安村、現在の南アルプス市芦安において古くから受け継がれてきた伝統発酵食品です。その製法は煮大豆を木箱にて麹をかぶせ、藁で覆って約一週間発酵させます。その後、天日干しすることで乾燥貯蔵が可能になります。これを水で戻し、塩を加え2-3日なじませてからネギなどと一緒に食べられています。しょうゆの実の微生物相を培養法にて確認したところ、糸状菌は麹菌と共にリゾプス属糸状菌が検出されました。バクテリアに関しては乳酸菌が検出され、調理工程において乳酸菌が多数検出されたことから乳酸発酵している可能性が示されました。乳酸菌はエンテロコッカス属、ラクトバチルス属であることが分かりました。