金属3Dプリンタによる造形では、アンダーカット面の表面粗さの悪化や、造形物の変形が課題となっています。造形実験から、アンダーカット面下部の余剰硬化が、表面粗さを悪化させ、また、造形物には変形の原因となる残留応力も発生していることが判明しました。そこで、造形時のレーザ走査速度を変更して造形実験をし、アンダーカット面表面粗さの改善と、残留応力の低減を試みました。
また、造形物の断面観察により、造形条件と内部空隙の関係について調査し、この結果を踏まえて、造形物のアンダーカット面近傍のみをレーザ走査速度を高速にして造形を行うことで、アンダーカット面の表面粗さを改善し、かつ内部空隙のない造形を可能としました。